リセールが高い車の選び方とおすすめ車種

お 金

はじめに

車を買うとき、「少しでも安く買えれば得」と考えがちです。もちろん予算は大切ですが、実際の家計へのダメージを決めるのは購入価格だけではありません。大事なのは、買うときの値段と、手放すときの値段の差です。

しかも今の中古車市場は、新車供給の不足感が残るなかで海外需要も強く、矢野経済研究所は2025年に中古車の平均購入価格と小売台数の双方が前年を上回ったとみています。さらに、日本中古車輸出業協同組合の集計では、2025年の中古車輸出台数は170万8604台と過去最高を更新しました。つまり今は、リセールを意識して車を選ぶ意味が、以前よりずっと大きい時代です。 

この記事では、2026年時点で現実的に買いやすい現行車を中心に、過去ブログを全面的にアップデートしていきます。 

結論から言えば、リセールで失敗しにくいのは「安い車」ではなく、次の買い手が多い車です。人気のボディタイプ、定番色、売れ筋グレード、需要の強いパワートレインを押さえた車は、購入時に少し高くても、最終的な持ち出しを抑えやすくなります。これが、車選びを“支出”ではなく“資産価値”で考える発想です。 

ちょこぶら
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お得に車を買いたい!

この記事はこんな方におすすめ
  • 車を買うときに「できるだけ損したくない」と考えている人
  • 数年ごとに乗り換える前提で車を選びたい人
  • 資産としてクルマを合理的に考えたい人

リセールバリューの基本

リセールバリューとは、簡単にいえば将来その車がいくらで売れるかを示す考え方です。実務では、新車価格に対する売却価格の割合を「残価率」として見ることが多く、人気や需給、グレード、色、装備、年式などで変動します。ユーカーパックは、リセールバリューを資産価値の高さとして説明しており、5年落ちの平均的な目安を48〜58%程度としています。つまり新車で300万円の車を買って、5年後に180万円で売れれば、5年で使った実質コストは120万円です。車選びでは、この差額を見るのが本質です。 

ここで覚えておきたいのは、リセールは固定された数字ではないということです。リセールは需要と供給に強く左右され、モデルチェンジ、納期、輸出環境、為替、燃料価格、景気などで動きます。矢野経済研究所は、2024年の新車販売低迷による中古車供給不足と輸出好調が中古車価格を押し上げたと分析しており、2025年も国内外の需要は底堅いとみています。だからこそ、「今の相場が高いから何を買っても大丈夫」ではなく、相場環境が変わっても需要が残る車種を選ぶことが重要になります。 

私が車選びでいちばん危険だと思うのは、購入時の総額だけを見て「こっちのほうが安い」と決めることです。たとえば50万円安く買えたとしても、数年後の売却額が80万円違えば、その買い物は安いどころか高くつきます。逆に、購入時に少し高く見えても売却額が大きく残る車は、月々の支払い以上に家計を助けてくれます。リセールを考えるとは、見栄を張ることでも、投機をすることでもなく、実質負担を小さくする家計管理そのものです。 

リセールが高い車の共通点

まず大前提として、リセールが高い車は人気がある車です。ただし、その人気は「新車で話題になった」だけでは足りません。中古車になっても欲しい人が多いこと、国内外で再販しやすいこと、そして代わりが効きにくいことが必要です。2026年版のユーカーパック全体ランキングを見ると、上位にはランドクルーザー70、ランドクルーザー250、ランドクルーザー、カローラクロス、アルファード、ヴェルファイア、ハイエースバン、ハリアー、ジムニーなどが並び、SUV、クロカン、ミニバン、商用バンが非常に強いことがわかります。旧来の「セダン中心」の発想では、今の相場は読み切れません。 

次に大きいのがボディカラーです。GAZOOが紹介する2024年の人気色データでは、日本の新車はホワイトが38%で最も多く、そのうちパール仕上げが29%を占めています。さらに中古車成約データでは、ホワイト36%、ブラック23%、グレー5%で、モノトーン系3色だけで64%に達しています。要するに、白・黒・グレーは「みんなが欲しい色」だから、中古車になっても売りやすいのです。短期から中期のリセールを重視するなら、個性よりも定番を選ぶほうが失敗しにくいです。 

モデルチェンジのタイミングも非常に重要です。ネクステージは、モデルチェンジ後は旧型のリセールが一気に下がると解説しています。これは中古車市場で「同じような価格なら新しい型が欲しい」という心理が強く働くからです。反対に言えば、フルモデルチェンジ直後の現行型や、納期が長く中古で代替需要が発生する車は強くなりやすいということです。リセールを考えるなら、モデル末期を新車で買うリスクは必ず意識しておきたいところです。 

さらに見逃せないのが、海外需要と希少性です。2025年の中古車輸出は過去最高で、UAEをはじめアフリカや中東向け需要が市場を支えました。こうした市場では、耐久性、悪路走破性、積載性、修理のしやすさが評価されやすく、ランクル系やハイエース系は特に強い傾向があります。実際、トヨタのメーカー別残価率ではランドクルーザー70が5年経過時103.20%、ランドクルーザー250とランドクルーザーが82.71%、アルファードが81.05%です。100%超えは例外的ですが、欲しい人が多いのに供給が限られる車は、新車価格を超えるほど値が残ることすらあります。 

最後に、同じ車種でも差が出るのがグレードと装備です。ユーカーパックは、車種の人気に加えてグレード、ボディカラー、装備でもリセールが変わると説明しています。またネクステージは、純正オプションや安全装備が査定アップにつながりやすいとしています。大切なのは闇雲に最上級グレードを買うことではなく、中古市場で指名買いされる“人気仕様”を選ぶことです。再販しやすい仕様を買う。この一点だけで、数年後の出口はかなり変わります。 

高級車ほどお得か

「高級車は高いから、売るときも高い。だから得なのでは?」という考え方は、半分正解で半分不正解です。確かに高級車は売却額そのものは高くなりやすいですが、リセールで見るべきなのは残る金額ではなく落ちる比率と落ちる額です。グーネットは、新車価格が高いほど少し値崩れしただけで残価率が下がりやすいと説明しています。つまり、新車価格が大きい高級車は、それだけで有利とは言えません。 

実際のデータを見ると、高級車の中でも勝ち組はかなり限定的です。レクサスではLM500hとLBXが81.05%、GX550が64.97%、LX600/700hが64.68%、RXはパワートレイン別で60.30〜61.36%と比較的強い一方で、LS500は47.71%、LS500hは45.07%です。高級ブランドでも、強いのはSUVやラージミニバンであり、すべての上級車が高リセールというわけではありません。 

輸入プレミアムでも差はさらに大きくなります。BMWでは7シリーズが27.48%、5シリーズ37.56%、3シリーズ37.03%に対し、X3は50.03%、X5 Mは51.01%です。メルセデス・ベンツでもSクラスは36.40%、EQSは27.92%、一方でVクラスは59.06%、GLAは47.91%、GLSは47.27%です。要するに、**「高級セダンだから強い」のではなく、「再販しやすいボディタイプと仕様だから強い」**のです。 

国産でも同じことが言えます。ユーカーパックの比較では、同程度の価格帯でもアルファードの5年残価は81.05%、オデッセイハイブリッド59.08%、エルグランド49.52%と大きな差があります。高級車ほどお得、というより、市場が欲しがる高級車だけがお得です。したがって答えは明確で、「高級車ほどお得?」ではなく、「国内外で需要の厚い高級SUV・高級ミニバンならお得になりやすい。ただし高級セダンや不人気仕様は別」です。 

2026年版おすすめ車種

ここからは、2026年に新車購入を検討する人が「失敗しにくい」という観点で、具体的な車種を絞っていきます。なお、以下で挙げる残価率はユーカーパックの5年経過時の独自統計で、実際の買取価格を保証するものではありません。ただ、どのカテゴリーが強いか、どの車が“値崩れしにくい本命”かを見極める目安としては十分に使えます。 

SUVの本命は、やはりランドクルーザー系

 トヨタのメーカー別ランキングではランドクルーザー70が103.20%、ランドクルーザー250とランドクルーザーが82.71%で、国産トップ級の残価率を記録しています。しかもランクル70は高剛性ラダーフレーム、ランクル300はマルチテレインセレクト、ランクル250も高い登坂能力と安定傾斜角を備え、公式にも本格オフロード性能が明確です。リセールは見た目の高級感だけでは維持できませんが、ランクルは耐久性・走破性・ブランド力・海外需要が揃っているのが圧倒的です。サイズや予算が許すなら、最有力候補です。 

ミニバンなら、アルファードとヴェルファイアが別格

 5年残価はアルファード81.05%、ヴェルファイア80.78%。2025年の国内販売台数でもアルファードは86,959台、ノア80,065台、ヴォクシー78,760台と上位に入り、ラージ・ミドルともに市場の厚さがあります。アルファードは広い室内空間と使い勝手の高い装備、安全性能の充実が魅力で、ノアもハンズフリーのデュアルパワースライドドアやユニバーサルステップなど、ファミリー需要に刺さる装備が豊富です。高級志向ならアルファード/ヴェルファイア、予算と使い勝手のバランスならヴォクシー72.64%やノア66.04%を狙うのが現実的です。 

アウトドア派のファミリーには、デリカD:5も依然として強い

 ミニバン/ワンボックス部門でデリカD:5は66.25%。三菱公式でも、最低地上高185mm、悪路走破に効くアプローチアングル21.0°、独自のAWCによる4WD制御など、本気の悪路性能を前面に出しています。つまりデリカは「ミニバンなのにSUV的に使える」から中古でも指名買いされやすいのです。街乗り中心ならノア/ヴォクシー、雪道やキャンプが多いならデリカD:5。この選び分けは今でも有効です。 

軽自動車なら、ジムニー、N-BOX、ハスラーが三本柱

スズキではジムニー78.02%、ハスラー66.32%、ホンダではN-BOX67.49%が高水準です。ジムニーは公式にラダーフレームとパートタイム4WDを採用する本格派で、軽のなかでも代替が効きにくい存在です。N-BOXは広い室内空間と多彩なシートアレンジ、使いやすさに加え、2025年度販売台数198,893台で登録車を含む新車販売1位を獲得しており、流通量と認知の強さが魅力です。ハスラーは高燃費のハイブリッドとターボの選択肢があり、街乗りでも使いやすい軽SUVとして人気が続いています。趣味性ならジムニー、家族実用ならN-BOX、デザインと使い勝手の中間がハスラーという整理で考えると失敗しにくいです。 

コンパクトカーは“販売台数が多い=リセール最強”ではない点に注意が必要

 2025年の販売台数はヤリス166,533台で首位でしたが、トヨタのメーカー別残価率ではヤリス46.58%。一方、コンパクト/ハッチバック部門ではプリウス54.94%、アクア52.60%、フィットは47.75%です。アクアはトヨタ公式でも1.5Lハイブリッドで34.3km/Lの低燃費を打ち出しており、プリウスもPHEVでEV走行距離87kmを持つなど、燃費と電動化の強さが再販価値を支えています。つまり、コンパクトで純粋にリセールを追うならプリウスかアクア、販売の厚さと取り回し重視ならヤリス、居住性や使い勝手のバランスならフィットという見方がおすすめです。 

商用バンは、仕事でも遊びでもハイエースが強い

 ミニバン/ワンボックス部門でハイエースバンは78.65%と高く、トヨタ公式でも大きな荷室、使いやすいシートアレンジ、4WDディーゼルの設定が確認できます。日産キャラバンは現行モデルでクラス最長の荷室をアピールしており、メーカー別ではキャラバンバン51.60%、キャラバンワゴン58.99%。つまり、リセールだけ見るならハイエース優位ですが、用途や予算、納期次第ではキャラバンも十分検討に値します。特に仕事とレジャーを兼ねる人には、どちらも再販の出口が比較的読みやすいカテゴリーです。 

予算に余裕があり、なおかつリセールも気にするなら、レクサスRXは“高級車の中では堅実”

 レクサスの残価率ではRX350h、RX450h+、RX500hが61.36%、RX350が60.30%で、上質さと残価のバランスが良い立ち位置にあります。公式ラインアップでも、F SPORT Performance、F SPORT、PHEVを含む幅広い仕様が用意されており、ブランド力だけでなく選択肢の厚さも魅力です。ただし、ランクルやアルファードほどの鉄板ではありません。“高級感も欲しいが、値落ちの大きい高級セダンは避けたい”人向けの安全牌と考えるのがちょうどいいです。 

リセールを落とさない買い方

高リセール車を選んでも、買い方を間違えると出口で損をします。まず色は、迷ったら白・黒・グレー系です。日本の新車市場ではホワイトが38%、中古車成約でもホワイト36%、ブラック23%、グレー5%と、モノトーンの需要が圧倒的です。短期間での乗り換えを視野に入れるなら、パールホワイトやブラックはかなり堅い選択です。逆に、原色系や個性的すぎる色は「好きな人には刺さるが買い手が狭い」ため、万人向けの車ほど不利になりやすいです。 

次にグレードと装備です。大切なのは「最安グレード」でも「なんとなく最上級」でもなく、中古車で欲しがられる仕様を選ぶことです。ユーカーパックは、車種の人気に加えてグレード、ボディカラー、装備で差が出ると説明していますし、ネクステージは純正オプション、安全装備、ナビなどが査定アップにつながりやすいとしています。特に後付けしにくいメーカー純正オプションや先進安全装備は、あとから効いてきます。新車の見積もりで数万円を惜しんで不人気仕様にすると、売却時にそれ以上の差になるケースは珍しくありません。 

走行距離の管理も、リセールでは王道です。ネクステージによると、普通車は年間1万km、軽自動車は年間8,000kmが適切走行距離の目安とされます。もちろん、多少超えたから即アウトではありませんが、年式に対して距離が過大だと査定は厳しくなりやすいです。日常の使い方は変えられなくても、遠回りが多い使い方、長すぎるアイドリング、整備不足による消耗の進行は避けたいところです。5年で5万km前後を一つの感覚値として持っておくと、売り時も考えやすくなります。 

さらに差がつくのが、売るタイミングです。モデルチェンジ前に動く、年式が古くなる前に動く、距離の節目を超える前に動く。この三つは基本中の基本です。ネクステージは、モデルチェンジ後に旧型のリセールが一気に下がること、年式をまたぐ前の年末までに売却を済ませるほうが有利になりやすいことを解説しています。車検直前より少し前、5万km・7万km・10万kmなどの節目前、そして新型発表前。この意識だけで、売却額はかなり変わります。 

最後に、純正状態と整備履歴を大事にしてください。ネクステージは、純正オプションの安心感と再販しやすさを評価ポイントとして挙げ、定期点検整備記録簿があればプラス査定につながるとしています。逆に、社外パーツだらけのカスタムや、整備履歴が曖昧な車は、次の買い手が不安を持ちやすくなります。大人のリセール戦略は、派手な改造より**「誰が見ても買いやすい状態を維持すること」**です。 

まとめ

これから車を買うなら、見るべきは値札だけではありません。2026年のデータを見ると、強いのはランドクルーザー、アルファード/ヴェルファイア、ハイエース、ジムニー、N-BOX、そして用途に応じてノア/ヴォクシー、デリカD:5、アクア、プリウス、レクサスRXといった**「次の買い手が明確にいる車」**です。高級車ほどお得なのではなく、需要が厚い車ほどお得なのです。購入時には人気ボディ、定番色、売れ筋仕様を選び、モデルチェンジ前と距離の節目前に売る。この考え方さえ押さえれば、車の乗り換えコストはかなり賢くコントロールできます。 

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