
目 次
はじめに
賃貸物件の契約手続きで「ライフサポート24」というサービスへの加入を勧められた経験はありませんか?契約時の初期費用に含まれていることも多く、「加入必須」と案内されるケースがほとんどですが、実際には使わないまま終わることも多く、本当に必要なのか疑問に感じる方も少なくありません。ライフサポート24への加入は義務なのか、それとも断ることも可能なのか――本記事ではその答えを明らかにし、契約前に確認すべきポイントや、任意サービスだった場合の上手な断り方まで詳しく解説します。契約を検討中の全ての方にとって、トラブルを防ぎ安心して契約するための参考になれば幸いです。

入居費用は安く抑えたいなぁ、、
☑︎賃貸契約の初期費用をできるだけ抑えたい方
☑︎不動産会社の説明が不安で“余計なオプション”を避けたい方
☑︎これから初めて賃貸契約をする人・契約に苦手意識のある方
「ライフサポート24」加入は必須なのか?
まず**「ライフサポート24」とは何かを押さえておきましょう。これは不動産会社や管理会社が提供する24時間対応の入居者向けサポートサービスで、水漏れ・鍵の紛失・設備故障など住まいのトラブルに電話一本で対応してくれるものです。サービス名称は会社によって様々で、「24時間サポート」「安心入居サポート」などとも呼ばれ、中には「ライフサポート24」という名称を使う例もあります。費用相場は年間約2万円(月額1,500~1,600円程度)**が多く、出張費や60分程度までの基本作業費が含まれるのが一般的です。ただし特殊な修理や長時間の作業は別料金になる場合もあります。
では本当に加入必須なのかという点ですが、結論から言えば物件ごとに異なり、「契約条件に含まれているかどうか」で判断できます。具体的には、賃貸借契約書や重要事項説明書にライフサポート24への加入義務が明記されている場合は必須であり、契約条件(入居条件)として組み込まれている以上、借主は従う必要があります。特に管理会社が物件を一括して管理するケースや、法人オーナー物件では加入が条件になっていることが多いようです。一方、契約書に加入義務の記載がなく単に不動産会社から勧められただけの場合は任意であり、入居者は自由に加入を判断できます。要するに「契約書で義務付けられていない限りは加入は強制ではない」ということです。実際、物件によってはライフサポート24に加入せず契約できたケースもあり、「不要」と感じる人は少なくありません。
法的な位置づけについても整理しておきましょう。ライフサポート24への加入自体は法律で義務づけられたものではなく、あくまで貸主(オーナー)と借主の契約上の取り決めです。そのため、貸主側が入居条件として双方合意のもと契約書に組み込む限り強制加入自体に違法性はありません。逆に言えば、契約条件として明示されていないサービスの加入を強要することは認められないということになります。もし契約書や重要事項説明に記載がないのに初期費用に計上されている場合は、不動産会社に説明を求めましょう。契約締結後に「聞いていない費用」を請求されるのは問題であり、最悪契約自体の瑕疵につながる可能性も指摘されています。
まとめると、ライフサポート24への加入が必須かどうかは契約内容次第です。契約書で義務になっていれば基本的に従う必要がありますが、契約条件でない任意サービスであれば加入は借主の自由意思で決められます。契約前に書類を確認し、自分に本当に必要かどうか慎重に判断しましょう。
契約時に確認すること
ライフサポート24が任意か必須かを判断するために、契約時には次のポイントを必ず確認しましょう。まず賃貸借契約書と重要事項説明書です。ここに「24時間サポートサービス加入」「ライフサポート24加入必須」等の記載があるかをチェックします。記載があれば入居条件となっている可能性が高いので、その物件で契約する以上は原則加入が必要です。逆に記載がなければ任意扱いの可能性が高いため、加入せずに契約できるか交渉する余地があります。不明な点は、その場で遠慮せず担当者に確認しましょう。「契約書に記載が見当たらないが、このサービスは任意ですか?」という具合に質問すれば、不動産会社も任意か必須か明言してくれるはずです。契約締結後では変更が難しいため、疑問点は契約前に解消することが大切です。
次にサービス内容や費用の詳細も確認しましょう。具体的には、料金はいくらで支払い方法はどうなるか(初回の一括費用か月額か)、どんなトラブルに対応しているか(水回り・鍵・電気設備など)、そして無料で対応してもらえる範囲です。一般に出張費や簡単な応急処置は無料ですが、特殊な修理や長時間作業は有料になることがあります。契約前に渡されるパンフレット等に細かい条件が書かれているはずなので、無料対応範囲と有料対応となる条件をきちんと把握してください。また、既に加入する火災保険との重複も確認ポイントです。例えば設備の破損や水漏れに関しては火災保険でカバーされる場合も多く、サポート内容が手持ちの保険で十分かもしれません。こうした点を踏まえ、このサービスが自分に本当に必要かを見極めることが大切です。もし内容や費用に納得がいかなければ、契約前に**「今回は加入しなくても大丈夫でしょうか?」と担当者に相談**してみましょう。契約書に義務の記載がなければ、対応してくれる可能性は十分あります。万一「加入必須です」と説明された場合でも、その理由や根拠を丁寧に尋ね、自分が納得できるまで説明を受けるようにしてください。
チェックリスト:
- 契約書・重要事項説明を確認 – ライフサポート24加入の記載有無をチェック。記載がなければ任意の可能性。
- サービス内容を確認 – 対応対象(例:水漏れ、鍵紛失、電気設備故障等)と対応範囲を把握。手持ちの火災保険等で代替可能か検討。
- 料金・無料範囲を確認 – 初期費用や月額費用、無料対応の範囲(作業時間や部品代の条件)を確認。追加料金が発生するケースも把握。
- 必要性を検討 – サービス内容と費用から、自分にとって本当に必要か判断。利用頻度が低そうなら無理に加入する必要はない。
- 不明点は質問 – 任意か必須かあいまいな場合やサービス詳細で疑問があれば、契約前に遠慮なく担当者に確認。
これらを確認した上で、任意サービスと判明した場合には次章の方法で上手に断ることを検討しましょう。また、契約条件として必須の場合でも、次章で述べるように契約前であれば交渉の余地がある場合もあります。大切なのは、契約書にサインしてしまう前に納得いくまで確認・交渉することです。
任意の場合の断り方

ライフサポート24が任意サービスで加入は強制ではないと分かった場合、断る意思をきちんと伝えることが重要です。契約手続きの中で流れ作業的に加入させられてしまうケースもあるため、消極的な態度ではなく明確に「加入しません」意思表示をしましょう。具体的には、担当者に対して**「24時間サポートは今回は必要ありませんので、契約から外してください」と丁寧かつはっきり伝えます。言いにくい場合は「現在加入している火災保険で対応できるので」「緊急時は自分で手配できるので」など加入しない理由を付け加えるのも効果的です。ただしあまり細かい事情を説明しすぎる必要はありません。「必要ないので入りません」**という意思をシンプルに伝えることがポイントです。不動産会社側も任意サービスであれば強制はできないため、毅然とした態度で断りましょう。
その際、タイミングは契約締結前が鉄則です。契約書類にサインし初期費用を支払った後では取り消しが難しくなるため、必ず本契約に入る前に伝えておく必要があります。不動産会社によっては、入居申込書の段階でオプションサービス希望欄があり「加入する」にチェックを入れてしまっている場合もあります。申込時に同意していたものを後から撤回するのはトラブルの元ですので、最初から加入しない意思を示すようにしましょう。もし入居申込書にサインする前に任意サービスと分かっていれば、その場で「このサービスは希望しません」と伝え、申込書の該当欄を空欄または「加入しない」として提出すると安心です。
断る際の表現例:
- 「今回は24時間サポートには加入いたしませんので、その分の費用を外してください。」
- 「ライフサポート24は希望しません。契約には含めない形でお願いいたします。」
- 「サービス内容を確認しましたが、加入は見送らせていただきたいと思います。」
いずれも丁寧ながらも明確に加入を断る意思が伝わる言い方です。笑顔ではぐらかしたりせず、しっかりと伝えましょう。担当者もビジネスですから、毅然とした態度で伝えればそれ以上強要はしてこないはずです。万一「それだと契約できません」と言われた場合は、本当に契約条件になっているか改めて確認してください。契約条件でない任意サービスであるにも関わらず契約を断られることは基本的にありません。それでも強く勧められる場合は、「契約書に条件として記載がありますでしょうか?」と尋ね、契約上必須でない限り受けない意思を再度示しましょう。
トラブル防止の対処法として、会話の記録を残すことも有効です。口頭で断った場合、その証拠が残らないため後から「聞いていない」と言われる可能性があります。対策として、メールで「ライフサポート24は加入しない方向で契約を進めていただけますでしょうか」などと送り、担当者から「承知しました」と返信をもらっておくと安心です。少し大袈裟に感じるかもしれませんが、書面やメールでやり取りを残すことは後々のトラブル抑止になります。特に初めての賃貸契約で不安な方は、ぜひ実践してください。
また、交渉の結果**「当物件は加入が条件です」と明確に断られた場合は、それ以上強く食い下がっても契約自体が難しくなるだけです。その場合は物件を諦めるか、サービス加入を受け入れるかの二択になります。どうしても加入したくない強い理由(経済的負担等)があるなら他の物件を探すことも視野に入れましょう。反対に、「この物件以外考えられない」という場合は割り切ってサービスに加入し、代わりに家賃交渉や他の初期費用の減額**をお願いしてみるのも一つの手です。いずれにせよ、契約条件としてオーナーが必須としている以上、それを覆すことは難しい点は理解しておきましょう。無理に食い下がって契約そのものが白紙になるリスクと、自分にとって物件の魅力とサービス費用のどちらが大きいかを天秤にかけ、適切な判断をしてください。
まとめ
最後に、本記事のポイントを整理します。
- ライフサポート24の概要: 賃貸入居者向けの24時間トラブル対応サービス。水漏れ・鍵紛失など様々な暮らしの困りごとに365日対応してくれる。料金相場は年間2万円前後(出張費・簡易作業費込み)だが、特殊対応は別料金の場合もある。
- 加入は必須か?: 契約書に加入が条件と明記されていれば必須だが、記載がなく不動産会社の推奨に留まる場合は任意加入である。法律上の義務ではなく、契約条件として定められているかどうかが判断基準となる。
- 契約前にすべき確認: 契約書類で義務の有無を確認し、不明な点は遠慮なく質問する。サービス内容・費用・無料対応範囲を把握し、火災保険などで代替可能か検討する。自分に必要か冷静に判断しよう。
- 任意サービスの断り方: 契約前に加入しない意思を明確に伝えることが肝心。「今回は加入しません」と丁寧にきっぱり告げる。口頭で伝えにくければメール等で記録を残しつつ交渉する。契約書に義務記載がなければ、基本的に断っても契約は可能。
- 交渉が難航した場合: オーナー側が必須条件としている場合、最終的には物件を諦めるか加入を受け入れるかの判断となる。どうしても嫌なら他物件検討、物件優先なら割り切って加入し他の条件交渉を試みるなど柔軟に対応。
**ライフサポート24への加入は必ずしも全ての入居者に必要なものではありません。**賃貸契約時には周囲の雰囲気に流されず、自分にとって本当に必要かを見極めましょう。そのためには契約内容を十分に理解し、不明点は担当者に確認する勇気が大切です。任意サービスであれば遠慮なく断って構いませんし、契約前であれば交渉の余地もあります。本記事の内容を参考に、ぜひ納得のいく形で賃貸契約を結んでください。大切なお部屋探しが、余計な出費やトラブルなくスムーズに進むことを願っています。
【補足】契約更新時に「ライフサポート24」を外すことはできるのか?
結論から言えば、**物件の契約更新はそのまま行い、ライフサポート24だけを更新しない=外すことは“可能なケースがある”**という立ち位置になります。
ポイントは以下の3つです。
① 更新時に“契約条件”として義務付けられているかで決まる
- 契約書に「ライフサポート24は契約条件として必須」と明記されている場合
→ 更新時でも外すのは難しい。 - 契約書に義務の記載がなく、入居時に任意で加入しただけの場合
→ 更新時に“継続しない”と申し出ることが可能。
② 管理会社に“不要なので更新しません”と伝えるだけでOK
ライフサポート24は多くの場合「1年ごと更新の任意サービス」です。
通常は以下のように伝えるだけで処理できます。
「ライフサポート24については次回更新から外してください。不要です。」
「賃貸契約の更新はしますが、サポートサービスの更新は希望しません。」
明確に伝えることで、サポート費用が更新時費用に含まれなくなります。
③ 契約更新案内の“費用の内訳”を必ずチェック
更新通知書に
- 更新料
- 火災保険
- ライフサポート24(またはサポート費)
がセットで記載されていることがあります。
この場合、管理会社は「セットで請求すればそのまま通る」と思っているケースもありますが、任意であれば外す交渉が問題なく可能です。

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